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ヨハネス・ブラームス
(1833-1897)

2002年1月

気で人見知りが激しく、対人関係で誤解が起きやすいブラームスは曲にもそれが伺える。 いつも自分の殻にこもり誤解を解くことさえ試みようとしない彼が40才ちょっと超えた頃は、 十分な収入があり、仕事を選べることができたのは作曲家として異例である。 しかし、交響曲一番作品68は、1855年に書き始め、仕上げ、出版したのは20年後の1876年、 43才の年である。偉大なベートベンを意識し過ぎで、 いつもベートーベンの足音が聞こえたという話はあまりにも有名である。

ブラームスの音楽はプライベートで内に隠って行くものが多い。それは晩年になってからも同じだ。聴いて欲しくて書いたと言うより、自分のために書いた物に共感する人は深く 入り込む、と言う感じがしなくもない。そのせいなのか、彼は自信がなく満足感がないと言うこともしばしばで、慎重で何度も訂正したり出版するまで時間がかかった。しかし、交響曲 発表前から有名であったことは、彼の室内楽の共感者がいかに多かったということだ。

ここでは私の好きなブラームスの室内楽を紹介したい。

 

ビオラ・ソナタ 作品120 1・2番

ブラームス以前の作曲家でビオラ独奏パートを書いたのは、モーツアルトの「バイオリンとビオラのための協奏曲」、ベルオリーズの「イタリアのハロルド」 がある。また、モーツ アルト、ベートベン、メンデルスゾーンが弦楽五重奏曲としてビオラを加えてるが、ブラームスほどビオラに技術を要求してるのはある のか?セレナーデ2番はバイオリン無しの作品らしい。

オリジナルはクラリネット・ソナタ(1894年)でビオラ用に編曲された。ブラームス晩年の音楽だが、2番の明るくチャーミングなメロディーは幸福感に満ちてる。エルガーの「愛の挨拶」 のビオラ版のようだ。

 

Viola Sonata Viola Sonatas :
Pinchas Zukerman, Marc Neikrug(p)
Two Songs:
Marilyn Horne (mezzo-soprano), Pinchas Zukerman, Martin Katz (p)
1994年録音


聖なる子守り唄 作品91

ピアノ、ビオラ、声楽による「聖なる子守り唄」を聴くとブラームスがシューベルト、シューマンに続くドイツリード作曲家であるとわかるだろう。ブラームスは、 当時流行った ヨハン・シュトラウスのウィナワルツファンでもあり、ジプシーメロディーのハンガリアン踊曲を作る等、オペラを除いて幅広く作曲した。 


弦楽四重奏曲

String Quartets 作品51 第1番ハ短調
作品51 第2番イ短調 (1865〜73年)
作品67 変ロ長調 (1876年)
アルバン・ベルグ・カルテット
1991、2年録音

弦楽四重奏曲を作品一番として出版するようにシューマンに勧められ20年後に作品51として2曲出版した。アルバン・ベルグ・カルテットもいいがトウキョウ・ カルテットの演奏も好きだ。


弦楽五重奏曲へ長調 作品88(1882年)

ブラームスの創作活動が順風満帆で、交響曲3番を書く前に書かれた前奏である。明るい出だしだが、1、2楽章で変調の移りの不自然さが気になる。3(最終)楽章は、 豪華なフーガと主題がうまくまとまって一番好きだ。


弦楽五重奏ト長調 作品111(1890年)

ブラームスは生涯8回イタリア旅行をした。これを作曲した年の春と前年と続けて訪ずれている。その影響があるのか第一楽章はメンデルスゾーンの弦楽八重奏曲 とまでいかないが、ブラームスにしては太陽輝き華やかで喜びにあふれてる。第2、3楽章は短調で最終楽章は長調でアップリフティングで終わる。

1885年に交響曲4番を完成し、第5番の構想が練られていたにもかかわらず現実せず、この作品を書き上げた。ブラームスはこれを最後に創作活動を打ち切ろうとし、 遺言も作成した。


弦楽六重奏曲一番変ロ長調 作品18 (1858〜60年)

String Sextet アルバン・ベルクとアマデウスのアンサンブル

24才で初の定職につき、この頃から本格的に室内楽作曲を始める。これもブラームスの若々しさが感じられ、メンデルスゾーンの協奏曲以上よく聴いた。 アマデウスとCecil Sronowitz(ビオラ) & William Pleeth(チェロ)の組み合わせは申し分ない。録音を探すのが大変かも。私も一度お店で見かけたが、 その時買い損なってしまった。

 

 

 

弦楽六重奏曲第二番ト長調 作品36

長い間一番の方が気入ってたが、ライブを聴いてから、こっちの方がお気に入りになってしまった。特にハンガリーのリズムアクセントのスケルツォが気に入ってる。

 

ホルン三重奏曲変ホ長調 作品40 (1865年)

ブラームスの若々しさ、瑞々しさを感じる。私の好きなマイケル・トゥリー(バイオリン、現在グァネリ・カルテットのビオラ奏者)、ルドルフ・ゼルキン(ピアノ) 歴史に残る演奏!ホルン演奏者のことは全く知らなくてごめんなさい。Cerminaro, Sonnenberg, Licad の録音とは正反対。下のサインはマイケル・ トゥリーに会った時のもの。


第40回マルボロ祭

 

バイオリン・ソナタ

1番ト長調作品78( 1878〜79年)詩的で落ち着いたイントロで始まる一番「雨の歌」は、ブラームスの歌曲の主題を使ったためだ。

2番イ長調作品100 (1886年)「雨の歌」の延長に聞こえるが暖かみがあり、ゆったりとした作品。

3番ニ短調作品108 ( 1886〜88年)この曲はヨーヨ・マのチェロ演奏録音がある。情熱的でスケールの大きいソナタだ。いずれもオイストラフお薦め。

 

ピアノ五重奏曲ヘ短調 作品34 ☆ ピアノ四重奏曲第2番イ長調 作品26

ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)、ブッシュ・カルテット
アビィロード、1932年(五重奏)、1938年(四重奏)と古い録音で、暖かさとロマンチズムが漂い歴史に残る名演奏。

 

 

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